ハンドメイドアクセサリー作家にとってブランド化が絶対に必要だと思うようになったきっかけ
ハンドメイドアクセサリー作家にとってブランド化が絶対に必要だと思うようになったきっかけ
このブログは私自身がアクセサリー作家をする上で、
絶対に必要だと思うブランド化についてまとめさせていただきました。
自分のブランドを作りたいと思った時に、
何から始めればいいのかわからない、主にまだ駆け出しの作家さんにとって
有益な情報だと思います。
また、私がどうやって自分のブランドを作っているのか書いていこうと思っています。
今回は、自分の体験談を通して私がなぜハンドメイドアクセサリー作家のためにブランド化の方法をお伝えしよう思ったのかをお話しします。
私の経験がお役に立てれば幸いです。
私はこうしてハンドメイドアクセサリー作家になった
まず始めに自己紹介を兼ねて、私のバックグラウンドについて少し触れたいと思います。
私は小さい頃から何か自分で物を作る仕事がしたいと思っていました。
よくその辺にいる”絵が描くのが好き、美術の工作が好き”な子供。
いま、ハンドメイド作家になっている方はほとんどがそうだったのではないか?というほど、普通の子供です。
ちょっと変わっていたのは、心のどこかで、何か今世では芸術的なことを成し遂げなければ!と思っていたこと(笑)
多分、当時、前世とかそんなオカルトブームで、前世で成し遂げられなかった何かを求め生まれてきたんだ!と幼い頃から勝手に思っていました。
そんなこんなで、晴れて美術大学に進学します。
大学では、舞台美術を専攻しました。映像、照明デザイン、衣装デザイン、美術セットデザイン、物語の世界観の作り方など、大きくは総合的な空間デザインについて学びました。
今まで知らなかった世界や仲間たちから刺激をもらい、とてもいい経験ができたと思います。
シルバーアクセサリーに興味を持つ
大学卒業後は、大きなものより小さなアートを作れるようになりたくて、彫刻家のもと修行を開始しました。
当時はシルバーアクセサリーの全盛期。
私もシルバーの美しさに魅せられシルバーアクセサリーの作家として活動し始めます。
小さなアクセサリーで彫刻を作るように、自分の作りたい世界観を表現できるようになれたのが嬉しかった。
おかげさまで自分の作品で個展を開催できるまでに。
大学時代に学んだこともベースとなり、世界観作りは常に意識していました。
アクセサリーを買うお客様との出会い
何度か個展を重ねるうちに自分の顧客がつくようになります。
当時ハンドメイドでアクセサリーを作る人は珍しく、オーダーを受けることも多かったです。たくさんのお客様と出会い出だしは好調でした。
でも中には良いお客様ばかりではなく、自分の作風とは全く違う某有名ブランドのデザイン風のものを作って欲しいというお客様もいました。その方は私の作品などほとんど見たことがない方。
正直、信じられませんでした。作家に対してなんて失礼なことを言うのかと。
でもお客様は悪気はないので、口には出せません。
では、なぜそんな風に言われたのか考えました。
私は、当然、”私の作品”が欲しくてファンになってくれていると思っていましたが、そのお客様には着けたいアクセサリーのイメージがあって、それを”私のためだけに作ってもらえる”というところに付加価値があったのです。
ハンドメイドアクセサリー作家になって初めての苦い経験と挫折
全てのお客様がそうだったわけではありませんが、そこで私は気付いてしまいました。
私が作りたかったのは小さなアート。
お客様が欲しいのは「合わせやすい」「綺麗に見せてくれる」などある程度の利便性があるアクセサリー。
そもそもがずれています。アクセサリーは実用品であることに嫌でも向き合わなければならなくなりました。
自分が辿ってきた道が間違っているのではとしばらく苦しみました。辛いことでしたが、仕方ないこと。むしろそこに気づけてよかったんです。
アクセサリーを作る側からアクセサリーの販売の世界へ
でも、何か違う糸口はないのか、何か答えが欲しくてアクセサリーそのものについてもっと知ろうと思うようになりました。
商業的なアクセサリーはどんな風に売られ買われているのか知りたくなり、アクセサリーの専門店働き始めました。1から出直す気持ちで。
ファッションとアクセサリー
1点1点ハンドメイドで自分の作家性を重視したアクセサリーとは全く別のもので、ファッショントレンドで変わるデザイン、毎シーズンごとに数百点のアクセサリーが入荷して回転率もとにかく早い。
アクセサリーはファッションの一部だしトレンドを意識することも大事なことですね。
アクセサリー販売にはブランディングが重要である
全く違う世界。
売るためのあらゆるノウハウが必要です。
アイキャッチの作り方、魅せるディスプレイと売るディスプレイの違い。
買うまでのお客様の心理や効果的な接客方法とは。
商品、内装、什器、販売員、お店の中にあるもの全てがブランドイメージを作ります。
同じ商品でも、演出方法によって売れ行きに差が出る。
ブランディングがしっかりできている商品は多少値段が高くてもちゃんと売れます。
アイキャッチで目に留まり、ブランディングで魅了され、最後はお客様がそのアクセサリーを身につけた素敵な自分の姿を想像できれば、お客様に選んでもらえるようになります。
空間デザインがもともと得意でしたし、ディスプレイの技術は自然と磨かれていきました。
アクセサリーコーディネートを身に着ける
お客様に似合うものが提案できるようにパーソナルカラーや骨格診断の技術を習得したり、ジュエリーコーディネートの知識も豊富になっていきました。
最終的にはマネージャーにまでなってました。自分でもびっくりですが、アクセサリーの店作りを俯瞰で考えられるようになっていました。
アクセサリーをお客様に買っていただくためには
アクセサリーがお客様に届くまでの流れが理解できるようになってわかったことがあります。
アクセサリーは身につけるもの。
お客様がアクセサリーを購入する時の心理は、お客様がつけたときの未来を想像できて、自分に似合っているのか、使い勝手が良いのか、何とコーディネートしようかなどと楽しいワクワクを感じている時です。
これまで私が作ってきたアクセサリーはお客様のことが考えられていないアクセサリーだったのかもと今では思います。
ハンドメイドアクセサリーのブランド化に必要なのはお客様目線とブランディング
ブランド作りに、お客様の気持ちって関係あるの?と疑問を持たれるかもしれませんが、アクセサリーはお客様が身に着けるもの。
お客様の気持ちを考えることが逆算で自分のブランドイメージを掴むことにつながります。
予め想定してブランド作りを始めれば、自分のブランドにお客様がいないと言う結果にならなくて済みます。
ハンドメイドアクセサリーの価値をあげたい
これまで20年近くアクセサリー関わってきて今思うことは、こんなにもアクセサリー作家がいる時はなかったと言うこと。
誰でも作家デビューができて活動がしやすくチャンスも多い反面、埋もれやすい状況です。
当然、たくさんいれば価格競争が始まるのは資本主義の摂理です。
そして残念ながら、今、ハンドメイドアクセサリー作家の価値が下がっています。
ハンドメイドアクセサリーは手間がかかっているにもかかわらず、安くて可愛くて当たり前と思われています。
私も現役でアクセサリー作家をしています。
私はそんな状況を覆したいんです。
ブランド作りは難しいと思われがちですが、本気でプロの作家として成功したいのであれば自分のブランドを作りましょう。
このブログでは私のこれまで経験してきたノウハウをご紹介して、アクセサリー作家さんが自分のブランドを作るための手助けになればと思っています。
少しでも参考になっていただければ嬉しいです。