MY STORY
MY STORY
はじめまして。
私はアクセサリー作家になり20年以上が経ちます。
それから年間1000種類以上の新作が出る
ファッションアクセサリーメーカーに15年間従事した経験もあります。
そこでは店長、マネージャーを経験して、
販売接客・商品ディスプレイはもちろんのこと、
店舗運営や新規店舗オープンにもたずさわりました。
その店は月300〜500万円ほどを売上げ、
クリスマスには1日で100万円の売上があるほどの繁盛店。
そこでどんなデザインが売れるのか、
どんな風に販売すれば商品が売れるか学びました。
その経験は、自分の作家活動にとても役立っています。
このブログは、あらゆるアクセサリーを
20年以上見続けてきた私だからこそお伝えできる、
あなたの作品をブランド化するための方法をまとめたものです。
多分、このブログを読んでいるあなたと同じように、
私は小さな頃から絵を書いたり、美術の授業が大好きな子でした。
何か、もの作りで身を立てたいと思い、
美術大学で劇場美術や空間デザインを専攻しました。
卒業後は手の中におさまる、小さな物を作ってみたいと思うようになり、
ご縁のあった彫刻家の先生のもとで、シルバーアクセサリーと彫金を学びます。
空間アートや金属のオブジェが好きだったので、
小さなアクセサリーで自分のデザインを形にできた喜びは本当に心がおどりました!
おかげさまで個展を重ねるまでになり、
リピートしてくれるお客様にも恵まれました。
でも、順風満帆だったわけではありません。
当時はシルバージュエリーの全盛期。
スカル・クロスなどのゴシック系デザインが多い中、
私の作るアクセサリーは全く異なるものでした。
お客様には悪気がないのですが、
有名ブランドのデザインに似せたものを作って欲しいと頼まれることもありました。
しかし私の中には表現したい世界があって、
もちろんそれだけはやりたくなかった。
でもお客様あっての商売。流行りのデザインも取り入れなくては。
ギリギリのラインでお客様の要望に応えていくうち、作風がブレ始めます。
作りたい物とのギャップ。
そもそもアクセサリーはアートではないという壁にぶつかります。
自分の進むべき道を見失って悩み、スランプに陥りました。
でも個展のスケジュールは入っている。
自分の方向性がわからないまま、当時は泣きながら作っていました。
必死で開催した個展では
「作って欲しかったのはこういうのではないんだよね」と言われる始末。
精神的にどん底でした。
自分の好きなデザインばかり作っていても、
その先のお客様が着ける事を考えたデザインでなければ意味がないのです。
バランスで完全にまいご。
わかっているけどどうしたらいいのかわからない。
「お客様はどんな気持ちでアクセサリーを買うのだろう?」
ふとわいた疑問の答えが知りたくて、私はアクセサリー専門店で働き始めました。
個展で売られるようなものではなく、流通しているアクセサリーがどんな風に販売され、買われていくのかにも興味がありました。
その店はさまざまなテイストのファッションアクセサリーをあつかい、毎シーズンごとに数百点の商品が入荷します。
その時々のファッショントレンドによってデザインが変わるのです。
年間1000種類以上のアクセサリーを見ていくうち、
実際にお客様がどのように選び購入していくのか、
どんなデザインが売れるのか。
まさに生の現場で体験しながら学ぶことができました。
全く同じデザインでも、ディスプレイの仕方によって売れ行きに差がでます。
要するに、商品ブランディングができているのかいないのかで、
手に取られる率が大幅にちがうのです。
また、面白いことにその逆もある。
ブランドイメージを表現しなくても、
売れるデザインには共通点があることに気付きました。
要するに、ブランド力とデザイン。この2つが揃えば売れるのです。
それともうひとつ大事なポイントがありました。
お客様はアクセサリーを選ぶ時、自分に合う合わないを常に考えています。
アクセサリーコーディネートを知ることはお客様の気持ちに寄り添うこと。
ここを外すと売れなくなる。
ジュエリーコーディネートやパーソナルカラー ・骨格診断も夢中になって習得しました。似合うアクセサリーをつけた時のお客様の笑顔は、何より嬉しかったです。
これまで私が作ってきたアクセサリーは、
お客様の気持ちを考えていない自己満足のものだったと気づきました。
作家性を押しつけてもお客様がハッピーでなければ選ばれないのです。
しかも中途半端にお客様の要望に答えた結果、
ブランドイメージが崩れていたのです。
要するに売れるアクセサリーとは
・ブランド力
・デザイン力
・コーディネート力
この3つが揃って初めて完成するのです。
冒頭でも述べたようにこのブログは、
私が20年以上さまざまな形でアクセサリーに関わり、
習得してきたことをまとめたものです。
アクセサリー作りに関わることや、販売方法、
そしてアクセサリーブランドを確立するために何が必要か。
私自身、アクセサリー作家としてお客様に喜ばれる作品作りができるようになるまで、悩み苦しみ、遠回りと思えるような経験をたくさんしてきました。
ですが、結果的に無駄なものは何ひとつありませんでした。
私も現役のアクセ作家です。
なぜせっかく苦労して手に入れたノウハウを教えてしまうのか、
もしかしたら疑問に思うかもしれませんね。
今SNSの普及で、私がアクセサリー作家になった20年前よりも
ハンドメイド作家が活躍しやすい時代です。
誰でも出品できるショッピングサイトが豊富にあります。
と同時に、私が作家になった20年前よりも
ハンドメイドの価値がさがってしまっているとも感じます。
ハンドメイドアクセサリーは手間がかかっているにも関わらず、
”ハンドメイド”というだけで安くて可愛くて当たり前、と思われてしまう。
または趣味の延長でしょ?など。
あるいは、正直、これでお金を取るのかというレベルのものさえあります。
それと同じ土俵にあなたの作品が乗ってしまうのです。
これを読んでくれているあなたは少なくとも、
そんなレベルを目指してはいないはず。
こんなことを私レベルで言うのはおこがましいとはわかっていますが、
あえて言います。
私はハンドメイドアクセサリー作家の価値を上げたいのです。それが私がまさにいる業界のためになり、自分に返ってくるからです。
ですから、惜しみなく私が積み上げて来た経験をこのブログでご紹介しています。
アクセサリー作家になりたい、または走り出したあなたに伝えたいことは
「素人のハンドメイド作家で終わって欲しくない」ということ。
そのためにはしっかりとした土台を作りでブランド化することです。
それが今後の活動を有利にしてくれます。
私のように苦しい思いをせず、
素敵なアクセサリーを世に送り続けてもらいたいのです。
私の経験がアクセサリー作家を目指すあなた、
そして、悩みながら進んでいるのであれば、その一助になればとても嬉しいです。
Profile
上原志乃舞(ウエハラシノブ)
ainoa korut accessory デザイナー
シルバージュエリー作家
多摩美術大学卒業
卒業後、彫金シルバージュエリー作家として個展を中心に活動を開始。
その後、販売力の強化と店舗作りを体験したいと思い、アクセサリーメーカーに従事。
販売員を経て、店長・マネージャーを経験。新店舗オープンや店舗マネジメントに携わる。
現在は、ブランドを立ち上げシルバージュエリー作家として活動中。
これからアクセサリー作家を目指す方のためにブランド作りのノウハウを発信している。