HANDMADE accessory de ブランド作ろう

自分のブランドを持ちたいアクセサリー作家のためにブランド化するための方法をご紹介します

ハンドメイドアクセサリーのディスプレイ方法〜#4 グルーピング〜

ハンドメイドアクセサリーのディスプレイ方法 〜#4 グルーピング〜

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#4 グルーピング

ハンドメイドアクセサリー作家さんのために、ディスプレイの仕方についてまとめています。

アクセサリーメーカーで、店舗のディスプレイ作りを長年してきた私が、

感覚的になりがちなディスプレイの作り方について、

分かりやすく説明します。

 

ディスプレイ8つのポイント

ポイント#1 商品コンセプトを頭に入れてスタートする

ポイント#2 空間を作る意識

ポイント#3 アイキャッチを作る

ポイント#4 グルーピング

ポイント#5 目線の位置を意識する

ポイント#6 細部を意識する(POPで引き込む)

ポイント#7 引きの目線チェック

ポイント#8 ライティングの調整

 

今回はグルーピングについてお伝えします

前回は『ポイント#3 アイキャッチを作る

ディスプレイをする際に、アイキャッチを作る利点についてお伝えしました。

今回は、『ポイント#4 グルーピング』です。

 

まだまだお読みでない方はこちら

accessorybranding.hatenadiary.jp

 

 

 

この記事はこんな方に役に立ちます。

  • ディスプレイでいつも悩んでしまう方。
  • 商品を並べると作品が素敵に見えないと悩んでいる方。
  • 渾身のディスプレイを作ったのになぜかなぜかパッとしない方。
  • 学園祭のお店みたいなディスプレイから抜け出せない方。
  • 売れるディスプレイを作りたい方。

 

ポイント#4 グルーピング

今回はグルーピングですね。

そもそもグルーピングとはなんなのか。なぜ必要なのか。その役割は?

グルーピングって言葉もなんとなく分かるようでわからないような。。

また順番に説明していきます。

 

グルーピングとは

グルーピング(grouping)とは、文字通り、 

グループ作りのこと。

 

”グループを作って分類する”と言ったほうがわかりやすいでしょうか。

 

同じ属性のアイテムを分類することによって、

属性ごとのグループができます。

その分類を作ることをグルーピングと呼んでいます。

グルーピングはなぜ必要か?

グルーピングの役割とは、まとまりを作ること。

 

グルーピングをしてからディスプレイをすると、

空間が作りやすくなりますし、

どんなアイテムをどんな風にまとめればお客様が見やすいかなど、

プランを立てやすくなります。

グルーピングの役割

グルーピングの役割は、

属性を合わせてグループ分けをすることで、

まとまりを作りやすくすること

とお伝えしました。

 

属性を合わせるとは、デザインやテイストだったり、用途だったり、

共通項があるものどうしを合わせるという意味。

 

ディスプレイ作りは届けたい商品を

お客様にとって見やすく、わかりやすく、手に取りやすく、

伝えたいことがつたわる魅力的な空間作りをすること。

 

その中でも、”見やすく、わかりやすく、手に取りやすく”するのが

グルーピングの役割です。

 

店全体もグルーピングされている

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店全体もグルーピングされている

ふだん何気なく利用するスーパーやお洋服屋さん。

お店の売り場は、必ずグルーピングがされています。

例えばスーパーでは野菜売り場、お魚売り場、お肉売り場などがまとまって商品が選びやすく設計されています。

お洋服やさんは、アウター、インナー、ボトム、靴、それぞれコーナーが

わかれていますよね。

そんな風にコーナーがわかれていることで、

迷わずに買い物ができるようになるわけです。

 

この考え方は、アクセサリーのような小さいものを狭い空間にディスプレイする場合でも同じです。

 

小さなアクセサリーでも空間を作りやすくなる

アクセサリーのような小さなものをディスプレイする場合、

空間を埋めるのが大変だと感じたことはないでしょうか?

やったことがある人はわかると思いますが、

もしテーブル1台のスペースだったなら、それなりの工夫が必要なはず。

 

例え30cm四方の小さなコーナーだったとしても、

アクセサリーの場合、たくさんの商品が並べられますよね。

 

たくさんの商品が同じ空間にあるということは、

いろんなデザインやアイテムが混在している状態なので、

工夫しないとごちゃごちゃ見にくくなってしまうことがあるのです。

 

そんなときに、属性を合わせて商品をグルーピングしておくと

まとまりごとに演出を考えやすいので、

とても見やすいディスプレイになります。

 

グルーピングをする利点

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グルーピングの役割
ディスプレイしやすくなる

グルーピングは何のためにするのかというと、

まとまりを作りやすいからです。

 

同じ・もしくは似たような属性のものを、

前もってグループごとに分けておくことで

ディスプレイのしやすさも違ってきます。

 

これは何の商品だったっけ?何のとなりに並べよう?

などと、いちいち考える手間もなくなるわけです。

 

見やすく選びやすくなる

アクセサリーを1か所にディスプレイする場合、

いろんな商品を同じ空間にならべなくてはいけません。

 

例えばあなたがマルシェのような場所で作品を売る場合。

ピアスだけではなく、ネックレス、リング、小物、

いろいろディスプレイしてお客様に見てもらいたいでしょう。

 

ある程度の広い空間に商品をディスプレイするときには、

メリハリをつけないと見る人の印象に残りません。

アクセサリーは小さいので、まぜこぜに並べてあると、

どれも同じに見えてしまうかもしれないのです。

 

印象に残らなければ、じっくり見ようという気にもならないわけで、

すぐに飽きられてしまいます。

 

そんなときに同じ属性のグループを作っておくととても親切です。

これはこのコーナーですよ、こっちはこのコーナーですよ。

 

というふうに見やすさが格段にアップします。

グルーピングのやり方

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グルーピングのやり方

単にグルーピングの仕方といっても、実はいろんな分け方があります。

 

具体的にどんなグルーピングをすると効果的かは、

その時のコンセプトによって違いますので、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

ポイント#1 商品コンセプトを頭に入れてスタートする

accessorybranding.hatenadiary.jp

 

 

以下にグルーピングの具体例をあげてみました。

もちろんひとつだけしか使ってはいけないのではなく、

2、3種類のグルーピングが混在することもあります。

 

自分のディスプレイにあった方法を試してみてくださいね。

 

アイテムごとにグルーピング

まずは一番オーソドックスな方法。

アイテムごとに分ける方法です。

これは前述の、お店をグルーピングする際によく使われる方法です。

 

ピアスならピアス、ネックレスはネックレスとアイテムごとに

グルーピングしていきます。

この方法は、お店全体や広いスペースに

ディスプレイしなければいけない場合にとても有効です。

 

小さなスペースだったとしても、アイキャッチのコーナーのよこに

同じアイテムを展開しておく、という感じで使えると思います。

アイテムごとにグルーピングする利点

同じアイテムごとにグルーピングしてある場合、

そのアイテムが欲しいお客様にとって、

欲しいものを選びやすいという利点があります。

色ごとにグルーピング

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色ごとにグルーピング

これはファッションブランドのZARAがよくやっっている手法です。

とても華やかに見えるのが色によるグルーピングの特徴です。

 

色ごとに分けてあるので、同じデザインの色違いのアイテムが

離れた別のコーナーに並べられていることもあります。

そうすることで、同じアイテムが全く違うイメージでコーディネートできるんだ

ということがわかって、

まったく別のテイストが好きな客層にも手にとってもらえる率がUPします。

お客様にとっては意外な組み合わせを思いつくきっかけになります。

お買い物が楽しくなりますね。

 

色ごとにグルーピングする利点

アイテムはバラバラだけど、色の系統を合わせてグルーピングすることで、

イメージを統一しやすくなります。

 

あなたのブランドにいろんな色の商品がある場合、取り入れやすいですね。

色によるグルーピングは色の大きなまとまりができるので、

華やかでパッと目を引く効果が得られやすいです。

また、こんな色服に合わせる〇〇色のアクセサリーが欲しい!

という需要にはヒットしやすいですね。

服の色に合わせてアクセサリーをコーディネートしたがるお客様は

意外と多いものです。

素材 ・用途ごとにグルーピング

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素材・用途ごとにグルーピング

素材・用途ごとのグルーピングする方法もあります。

 

例えば、

アレルギーが出にくい、汗水に強いなどの素材ごとに分ける方法。

クリスマス、母の日などの各種イベントや冠婚葬祭用のアイテム。

 

季節のイベント用途、便宜的目的、素材の品質ごとに分けていきます。

 

これは完全に目的がある需要なので、

もしあなたのブランドにそのようなアイテムがある場合は、

良いグルーピングの方法になります。

商品説明のPOPなどと一緒にグルーピングできればアイキャッチにもなり得ます。

季節ごとのイベントにも取り入れやすい方法です。

 

素材・用途ごとのグルーピングの利点

必要としているお客様の目的購入が得られやすい。

素材の説明などの商品説明のPOPは必ずつけよう。

アイキャッチになりやすい。

イベントで打ち出しやすいのでディスプレイのマンネリを解消できます。

また、季節感を出すこともできるので、

お客様の購買意欲をかき立てやすいというのも利点です。

モチーフごとのグルーピング

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モチーフごとのグルーピング

モチーフごとにグルーピングするのもよくある方法です。

ハート柄、リーフ柄、フラワー柄など、それぞれのモチーフごとにまとめて展開します。

アクセサリーの場合は、手法ごとに区別するのも

モチーフわけと同じような効果が得られます。

 

例えば、

ビーズを使ったシリーズ

タッセルを使ったシリーズ

レジンを使ったシリーズetc...

手法ごとに印象のまとまりが作れるので、統一感を得られやすくなります。

 

モチーフごとにグルーピングする利点

これは何と言ってもセットアップで選びやすいというのが利点です。

お客様としてもコーディネートがイメージしやすいですし、選びやすくなります。

POPに着用のイメージ写真を入れておくと、

セット購入してもらいやすくなるのでおすすめです。

 

ディスプレイも作りやすいですし、統一感も作りやすいですね。

 

 

テーマごとのグルーピング

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テーマごとのグルーピング

このグルーピングが一番多いグルーピングのやり方だと思います。

テーマやイメージ、テイストごとにグルーピングする方法です。

 

ブランドイメージを大きく左右する部分なので、

どんなコンセプトなのか、テーマなのかをはっきりイメージした上で

グルーピングしていきます。

 

ポイント#1 商品コンセプトを頭に入れてスタートする

この記事でもお伝えしたとおり、ディスプレイの方法としては、

 

大きなテーマ・コンセプトごとにグルーピング

アイキャッチ作り

アイテムごとのグルーピング

その後、細部をディスプレイしていきます。

 

テーマごとにグルーピングする利点

ブランドコンセプトを表現するには、このグルーピングは欠かせないポイントです。

ブランディングするときにはまず世界観を作る必要がありますが、

テーマごとにグルーピングすることでディスプレイの統一感が増すので

より世界観がつたわるようになります。

ディスプレイはグルーピングで完成する

いかがでしたか?

今回は"ポイント#4 グルーピング"
について深堀りしてみました。

このように考えると、ブランドの統一感作りにはとても重要なポイントだったなと

改めて感じました。

 

次回は"ポイント#5 目線の位置を意識する"についてお伝えします。

わたし的にはこれもかなり重要なポイントだと思っています!

 

どうぞお楽しみに^^

 

 

 

 

 

ハンドメイドアクセサリーのディスプレイ方法〜#3 アイキャッチを作る〜

ハンドメイドアクセサリーのディスプレイ方法〜#3 アイキャッチを作る

アイキャッチを作る

ハンドメイドアクセサリー作家さんのために、ディスプレイの仕方についてまとめています。

アクセサリーメーカーで、店舗のディスプレイ作りを長年してきた私が、

感覚的になりがちなディスプレイの作り方について、

分かりやすく説明します。

 

ディスプレイ8つのポイント

ポイント#1 商品コンセプトを頭に入れてスタートする

ポイント#2 空間を作る意識

ポイント#3 アイキャッチを作る

ポイント#4 グルーピング

ポイント#5 目線の位置を意識する

ポイント#6 細部を意識する(POPで引き込む)

ポイント#7 引きの目線チェック

ポイント#8 ライティングの調整

 

今回はアイキャッチとは何かについてお伝えします

今回は、『ポイント#3 アイキャッチを作る』です。

前回は『ポイント#2 空間を作る意識』について、

ディスプレイをする際に、空間作りを意識することで得られる効果について

お伝えしました。

accessorybranding.hatenadiary.jp

 

 

 

 

この記事はこんな方に役に立ちます。

  • ディスプレイでいつも悩んでしまう方。
  • 商品を並べると作品が素敵に見えないと悩んでいる方。
  • 渾身のディスプレイを作ったのになぜかなぜかパッとしない方。
  • 学園祭のお店みたいなディスプレイから抜け出せない方。
  • 売れるディスプレイを作りたい方。

 

ポイント#3 アイキャッチを作る

はい、アイキャッチ作りですね。

そもそもアイキャッチとはなんなのか。なぜ必要なのか。その役割は?

なんとなく分かるようでわからないアイキャッチ

順を追ってお伝えしていきますね。

アイキャッチとは

アイキャッチ(eye-catch)とは、文字通り、 

eye(目)catch(つかむ)

訳すると”目を引く”こと。

 

ディスプレイを作るときに、お客様に見てもらいたいところ、

目を引くポイントを作るということです。

 

アイキャッチはなぜ必要か?

アイキャッチをディスプレイの中に設けましょう。とは言いますが、

でもなぜでしょうか?

お客様の目を引くこと、ディスプレイにはあなたの大事な商品が並べられています。

その素敵な作品が目にとまって欲しい。

そう考えるのはみなさん誰しも同じですよね。

 

でも、悲しいかな、お客様の目はそう簡単にはとまりません。

そのために目を引くポイント=eye catch を作るのです。

 

アイキャッチの役割

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アイキャッチの役割

アイキャッチは実際に手に取ってもらえなくてもいい。

目を引く場所なので、こんな風にグルグル巻きになっていたってOK。

 

なんかゴージャスな雰囲気のジュエリーなんだな、パンプスとセットでもいいかも。

と目を引く場所にするのがアイキャッチの役割です。

 

そして、この横を見るとお客様が手を取って見れる商品が並んでいるのがベストですね。

 

コンセプトを伝える

前々回、『ポイント#1 商品コンセプトを頭に入れてスタートする』の記事の中で、

コンセプトを明確にしてディスプレイを作ろうとお伝えしました。

コンセプトがあるということは、お客様に伝えたいコンセプトがあるということ。

 

そのコンセプトが分かるようなものをアイキャッチでディスプレイする。

写真のゴールドのパンプスとパールのネックレスはパーティーを連想させます。

 

この写真のディスプレイは、”パーティーにつけるアクセサリー”

というコンセプトが伝わったということになります。

 

一番見せたいものをアイキャッチで魅せる

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一番見せたいものをアイキャッチで魅せる

そのコンセプトを伝える上で、あ、なんか雰囲気がいいな。

と思ってもらうためには全体の雰囲気も重要なんですが、

ああ、なんか素敵!とパッと目を引く部分を作ることも大事なんです。

 

例えば、今回のラインナップでは、

初夏の風に揺れるようなピアスが超オススメなの!という感じだったら、

 

その初夏を感じるような爽やかな小物を使って

素敵にディスプレイする。

 

ディスプレイする空間の中でも一番目立つ場所の一角を使って、

その時のテーマともいえる推しのアイテムをお客様の目に留まるようにディスプレイしてください。

 

あ、こんなの欲しかった。

この雰囲気すごい好きかも!って思ってもらえたら成功です。

 

目玉の商品をアイキャッチにする

例えばセールの時期にはより多くの商品を販売したいですよね。

そんな時はセールの商品を

アイキャッチにするのもありですね。

 

アイキャッチは文字通り目を引くもの。

セールの目玉商品をアイキャッチに使えばお客様が足をとめてくれるきっかけになります。

 

アイキャッチを作る利点

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アイキャッチを作る利点

全体の空間作りをしっかりやるから、

一部分だけ目立つように作り込む必要ってあるのかな?

こんな風な疑問が出てくるかもしれません。

 

もちろん空間全体を演出するようなウィンドーディスプレイや

イメージディスプレイでは、お客様が手に取ることは想定されていないので、

その空間自体がアイキャッチになります。

 

今回は、実際にお客様が手にとる場所に商品をならべる場合に

アイキャッチを作ることを想定しています。

 

普通に雰囲気よくコンセプトにあったディスプレイをしてもいいのですが、

アイキャッチを作ることでいろんなメリットがあります。

 

空間にメリハリができる

まず、空間にメリハリができるというメリットがあります。

 

例えば、今回ディスプレイをするのに2mくらいの幅があったとします。

その台の上に、ディスプレイを作っていくときに、

平坦にディスプレイをするのは結構難しいです。

 

どこかポイントを作った方が空間のメリハリができてディスプレイしやすい。

 

そのときにアイキャッチとなる場所を作る。

ある一角をイチオシ商品で素敵にディスプレイして、

 

あ、こんなデザイン好きかもと思ってもらい、

そしてアイキャッチの横を見ると、

 

あ、こんな色違いもある、サイズもいろいろあるな、

自分に合うのはどれかな?

 

と普通に並んでいるコーナーに目が移っていく。

そうすることでお客様の滞在時間が長くなっていきます。

アイキャッチをきっかけに、

お客様がいろいろお買い物まわりをしてくれるようになります。

客引きに使う

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客引きに使う

言葉は少し悪いですが、客引きに使うのもアイキャッチです。

例えば前述のように、セールのPOP。これも立派なアイキャッチです。

 

赤いOFFのPOPをみると、何かお買い得になっているものがあるんだとひと目で分かりますよね。

 

SALE

FAIR

新作入荷

期間限定

POPUP

季節のイベント(クリスマス、バレンタイン、母の日etc...)

 

こんな風にお買い得商品やイベントの特別感を知らせるPOPも

アイキャッチとして効果的です。

 

ディスプレイは空間を作る意識を持とう。

いかがでしたか?

今回は"ポイント#3 アイキャッチを作る"
について深堀りしてみました。

 

次回は"ポイント#4 グルーピング"についてお伝えします。

 

お楽しみに^^

 

 

 

 

 

ハンドメイドアクセサリーのディスプレイ方法〜#2空間を作る意識〜

ハンドメイドアクセサリーのディスプレイ方法〜#2空間を作る意識

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空間を作る意識

 

ハンドメイドアクセサリー作家さんのために、ディスプレイの仕方についてまとめています。

アクセサリーメーカーで、店舗のディスプレイ作りを長年してきた私が、

感覚的になりがちなディスプレイの作り方について、

分かりやすく説明します。

 

ディスプレイ8つのポイント

ポイント#1 商品コンセプトを頭に入れてスタートする

ポイント#2 空間を作る意識

ポイント#3 アイキャッチを作る

ポイント#4 グルーピング

ポイント#5 目線の位置を意識する

ポイント#6 細部を意識する(POPで引き込む)

ポイント#7 引きの目線チェック

ポイント#8 ライティングの調整

 

今回は空間を作る意識についてお伝えします

前回は、イントロダクションの意味も込めて

『ポイント#1 商品コンセプトを頭に入れてスタートする』

についてお伝えしました。

accessorybranding.hatenadiary.jp

 

コンセプトをとらえてディスプレイを始めることの重要性について、

わかっていただけたかと思います。

今回は、『ポイント#2 空間を作る意識』についてです。

 

この記事はこんな方に役に立ちます。

  • ディスプレイでいつも悩んでしまう方。
  • 商品を並べると作品が素敵に見えないと悩んでいる方。
  • 渾身のディスプレイを作ったのになぜかなぜかパッとしない方。
  • 学園祭のお店みたいなディスプレイから抜け出せない方。
  • 売れるディスプレイを作りたい方。

 

ポイント#2 空間を作る意識

 

空間を作る意識と書きましたが、”空間を演出する意識をもつ”

と言ったほうが正しいかもしれません。

まず、コンセプトを頭に叩き込んでからスタートすることとお伝えしました。

そコンセプトに見合ったディスプレイを作るためには、

ディスプレイされている空間全体がそのコンセプトに沿った空間になっている必要があります。

その空間に入ったお客様を、あなたのブランドの世界観にいざなうように誘導されてしまうような、ディスプレイを作っていくのです。

 

ディスプレイをパッと見てお客様に「あ。、なんかいいな」と思ってもらうためには、

空間全体を演出するのが一番です。

空間を演出する意識とは

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空間を演出する意識とは

例えば、写真はティファニーのウィンドーディスプレイです。

このディスプレイの一番のポイントは、メタリックなたくさんのボールをイメージカラーでまとめていること。

 

シックなグレーとブラウン、そしてシルバーの3色を使っていますが、

一番手前のシルバーのメタリックなバックの色に合わせてこの演出が構成されています。

メタリックなボールと、マネキンが身につけているのはオフホワイトのシャツに、

グラフィックの模様が印象的なメインカラー のスカート。

 

グレー・ブラウン・シルバー・オフホワイトの地味な色をメインカラー使っているけど、
メタリックでキラキラとしていてスタイリッシュなイメージを演出しています。

そのイメージを演出するために、

たくさんのメタリックカラーのボールがディスプレイの素材として使われていて、

空間を一瞬見ただけでその世界観に引き込まれてしまいます。

 

ウィンドーディスプレイは特に大胆な演出が必要なので極端な例ではありますが、

しっかりコンセプトにあったディスプレイで空間演出するためには、

イメージを作るディスプレイの小物や素材を使う必要があります。

空間全体のイメージのポイントとなるアイテムを置く

空間全体を作るポイントとなるアイテムを置く

先ほどのティファニーの写真では、その世界観をメタリックなボールの山で見事に演出していました。

ウィンドーディスプレイは街ゆく人に気付いてもらう必要があるので、

このように大胆に演出する必要がありますが、

 

マルシェや店舗の一角だったとしても考え方は同じです。

 

その世界観を表現するために何かポイントとなるものを置くことで、

世界観を一気に作りやすくなります。

 

空間の世界観を作るオブジェや小物をおく

空間の世界観を作るオブジェや小物をおく



例えば、あなたのアクセサリーブランドでは、アンティークビーズのジュエリーを作っていたとします。

ブランドのコンセプトはパリの蚤の市で見つかるような、

中世のパリのかわいい女性が大切に身につけていたような1点もののハンドメイド。

他では見つからないずっと宝物にしたくなるジュエリー。

 

こんなコンセプトだったとしたら、

例えば、パリの蚤の市で見つかるようなアンティークっぽいフラワーベースにドライフラワーを生けたものとか、大きめの額ぶちをディスプレイしてみる。

商品を置く台は焦げ茶色で少しダメージがあるようなウッディーな台や板を使おう。

側にはアンテークの椅子を置いてそこにお店のパンフレットを置いてみたりしても素敵。

 

こんな感じでイメージを膨らませていきます。

 

商品と関係のないものでもいい

実際にはそのフラワーベースや額縁、椅子は販売しているジュエリーとは全く無関係のもので、販売すらしていません。

 

しかも、フラワーベースや大きな額縁や椅子は商品のジュエリーに比べて大きすぎます。

でも、これらはこの空間を演出するためには必要なアイテム。

 

ジュエリーやアクセサリーは小さいので、近くまで寄らないとよく見えませんから、

空間を演出するためのポイントとなるような少し大きめのアイテムで

全体的に大きく空間を作ってしまいます。

 

そうすることで、あ、こんなイメージの空間にあるのはどんなジュエリーだろう?と

お客様の興味をひく演出ができるのです。

 

イメージカラーとモチーフを統一する

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イメージカラーで空間全体のイメージを作る方法もあります。

先ほどのティファニーのウィンドーディスプレイでもそうでしたが、

色で空間のまとまりを作っていました。

 

写真のディスプレイはお菓子屋さんのディスプレイです。

おそらくブランドカラーのコーラルピンクの大きめのBOXと、バラの花、

さらに、バラのモチーフの装飾の白い椅子と白いBOXが什器になっていて、

ディスプレイの高さを出すために使われています。

 

イメージカラーを決めることで得られる効果

イメージカラー、ブランドカラー、メインカラーなどいろんな呼び名がありますが、

そのブランドを象徴するような色を決めておくと、実はたくさんのメリットがあります。

自分作るアクセサリーはいろんな色を使うから、ブランドカラーを一色に決めるのは難しいと感じている方もいるかもしれません。

ブランドを象徴するような色を決め得とくと、パッケージにも使えますし、各種SNSなどのフィードのバナーやロゴの色などいろんなところに使ってブランディング することができます。

 

それから、色を使う最大の効果は、人に覚えてもらいやすくなること。

 

特にアクセサリーのような小さな商品を扱っている場合は、

近くで見ないとその良さを感じることができません。

 

その点、色は、真っ先に目に飛び込んできます。

写真のお菓子屋さんのディスプレイでは、コーラルピンクが一番最初に認識されます。

その後、かわいいマカロンのオブジェとバラのモチーフが認識されて、

その後にBOXに入ったお菓子(おそらく実際に売られている商品)が目に入ります。

 

商品は目立ちませんが、”コーラルピンク=このお菓子のブランド”とわかる。

 

あなたのブランドを色と一緒に覚えてもらえたら、お客様はその色を見ただけであなたのブランドを連想してくれるようになるでしょう。

そうなったら、もうこっちのものですね!

 

伝えたいメッセージを小物で伝える

それから、ディスプレイはメッセージを伝えることもできます。

例えば、先ほどのお菓子屋さんのディスプレイは、

ただ単にブランドカラーを使った、ピンクのバラがかわいいディスプレイだけなのではありません。

 

ディスプレイに使われているバラの花には、高級感やロマンチックなイメージがあります。

そしてかたわらにはゴールドのシャンパンのボトル。

BOXには大きなリボンが巻かれている。

 

クリスマスのディスプレイなのか、バレンタインなのか、季節は分かりませんが、

特別なギフトに選んでもらいたい!というメッセージが伝わってきます。

 

見る人が、あ、こんなプレゼントも素敵かも。とイメージしてもらえたら、

このディスプレイの空間作りは大成功です。

空間作りは統一感が大事

この空間は色とモチーフを統一することでしっかりまとまっていて、

伝えたいメッセージまできちんとイメージできる良い例です。

 

空間作りには、統一感が必要です。

コンセプトにあったもので統一されていること。

 

テイストを合わせることも大事です。

先ほどの例にもあった、パリの蚤の市風のデイスプレイの中に、
いきなり和風な小物が入っていたらおかしいですよね。

 

色を統一する。

モチーフを統一する。

素材の持つイメージを統一する。

テイストを統一する。

 

これらを上手に利用して全体のまとまり(統一感)を作ると、

あなたのブランドのコンセプトを表現する素敵な空間を作れるようになります。

ディスプレイは空間を作る意識を持とう。

いかがでしたか?

今回は"ポイント#02 空間を作る意識"
について深堀りしてみました。

 

次回は"ポイント#3 アイキャッチを作る"についてお伝えします。

 

お楽しみに^^